育成ゲーム

プリンセスメーカー等の作品を生み出したジャンルのひとつです。
そのゲームで定められた目標を達成する為、主人公(あるいはプレイヤー)がキャラクターを育成していきます。
育成する対象は、実在の物であれば馬や野球選手やアイドル等があり、架空の物であればモンスター(デジモン等)や擬人化系等があります。
エロゲーなら、もちろん女性になります!
キャラクターを育成して大会制覇など、何らかの結果を出すことを目的としています。
そのため、数値化したキャラクターの能力を上げることがゲームを有利に進めて勝ち進むための重要な手段になっています。
キャラクターを特訓して強化して、その数値を上げることを目的としたのが育成シミュレーションゲームです。
育成すること自体が目的のゲームと、キャラクターの育成によって大会制覇など達成を目的とするゲームに大別できます。

 

 

◆人物育成ゲーム
あんさんぶるスターズ!
アイ★チュウ
うたの☆プリンスさまっ♪
艦隊これくしょん -艦これ-
THE IDOLM@STER
卒業シリーズ
誕生 ?Debut?
刀剣乱舞
戦艦少女R
プリンセスメーカーシリーズ
ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル

アイドルゲー

アイドルを題材とした「アイドルゲーム」、もしくはアイドルを育成する「育成ゲーム」に分けられます。
実在するアイドルとの疑似恋愛を楽しむものから、架空のアイドルをプロデュースするものまで、家庭用ゲームにおいても、ソーシャルゲームにおいても、「アイドルゲーム」は一つの大きなジャンルになっています。

 

 

実在するアイドルを題材としたアイドルゲーム

アイドルゲーの元祖と言われているのが、当時の女性アイドル界隈ブームをけん引した中山美穂を題材に取り上げたゲーム作品の、『中山美穂のトキメキハイスクール』です。
ファミリーコンピュータのディスクシステム用ソフトとして、1987年に任天堂より発売されました。
開発元はスクウェア(現スクウェア・エニックス)で、制作スタッフには『ファイナルファンタジー』を手掛けた坂口博信氏や植松伸夫氏の名前も。
アドベンチャーゲームで恋模様を演出する「表情システム」が画期的で、ゲーム内キャラクターとの会話時に、選択肢と表情を組み合わせるシステムでした。
ただ正解となる会話を選べばOKというわけではなくて、同時に発言時に浮かべる表情(笑顔・真顔・しかめっ面など)を正しく選ばなければゲームオーバーになるという難解なシステムでもありました。
基本的なゲーム内容は、コマンド選択式のアドベンチャーとなっており、画面上のウィンドウに表示される「はなす」「みる・しらべる」等のコマンドを使い分けて進めていく。大まかなストーリーは、舞台であるトキメキ学園に転入した主人公(プレイヤー)が同じ学園に通う中山美穂と出会い、一連の騒動に巻き込まれていく・・・というラブコメディ。
後の様々なアイドルゲーム作品が生まれるきっかけとなった伝説のゲームです。

 

◆アイドルゲームの歴史
87年12月 FC  中山美穂のトキメキハイスクール
88年 6月 FC  リサの妖精伝説
88年12月 PCE No・Ri・Ko
89年 3月 FC  光GENJI ローラーパニック
89年 6月 FC  ラサール石井のチャイルズクエスト
89年10月 PCE 鏡の国のレジェンド
12年12月 PSP AKB1/149 恋愛総選挙

育成ゲームというジャンルについて

育成ゲームは、対象を育成することやその過程に主眼を置いたジャンルで、名の通りシミュレーションゲームから派生したジャンルです。

育成対象は人間(プレイヤー自身や子どもなど)、ペット、競走馬、架空のモンスターなどバラエティに富んでおり、能力や技術、規模の変化を育成ととらえて、野球やサッカーなどのスポーツチームを育成する場合もあります。

ゲームの目的は、育成すること自体の他にも、育成によって何らかの成果を上げることを目的としている場合もあります。
ゲームの流れも目的に応じて異なり、育成対象の成長の終わりをもって結果に応じたエンディングが表示されたり、育成対象が変更されたりします。
また、大抵の場合は育成期間が決まっていて、その中でよりよい結果を出すためにその時々で最適な選択を取っていくことがゲームの醍醐味となっています。

 

成長要素をシステムに組み込んだ他ジャンルのゲームとの違いは、育成することそのものが目的となっていることです。
例えば、RPGにおける成長要素はあくまでゲームの目的を達成するための手段の1つであり、ゲームシステムやプレイスタイルによっては成長要素の一切を無視してプレイすることも可能です。
対して、育成シミュレーションゲームは育成対象を成長させることや、その過程での出来事を楽しむスタイルとなっています。

 

 

育成ゲームの歴史

育成ゲームの歴史の始まりは意外と新しく、1991年5月24日に発売されたPC-9801用ソフト『プリンセスメーカー』が世界初の育成ゲームとなっています。
本作はガイナックスが製作、ゼネラルプロダクツが販売を担当したタイトルで、中世ヨーロッパ風ファンタジーの世界を舞台に、戦災孤児の少女を娘(養女)として育て上げていくという内容でした。
おっぱいが見れたりと、ちょっとHなシーンもあります☆彡
ゲームシステムとしては、勉強や習いごと、アルバイトなどのさまざまな育成方針を選択し、それによって少女の性格やステータスが形成され、最終的なステータスに応じたエンディングが表示されるというシステムでした。
本作は、現在までタイトルが作成されるほどの人気シリーズとなった他、育成ゲームの元祖でありながら高い完成度を誇ったことから同ジャンルを確立することとなりました。
それから『プリンセスメーカー』の発売から5年後となる1996年11月23日に、バンダイより携帯ゲーム『たまごっち』が発売され大ブームとなるのでした。
本シリーズは、画面の中に登場する“たまごっち”と呼ばれるキャラクターにえさを与えたり、遊んだりしながら育てていくというシステムで、お世話の内容によって異なるキャラクターへと成長していき、お世話を怠ると死に至ることもあるという内容となっていました。
もともと本作は女子高校生をメインターゲットとして開発されましたが、発売から翌年となる1997年には想定していたターゲット以外にも広まり、子供たちも欲しがるなど社会現象になったほどの爆発的な人気を誇りました。
また、このブームに呼応する形で『デジタルモンスター』をはじめとした携帯育成ゲームが登場。
その際には、多くのタイトルが『たまごっち』と同じ白黒液晶画面とコマンド選択、決定、キャンセルを行う3つのボタンを備えた操作体系で登場しました。
1998年に入り『たまごっち』のブームが終了して以降は、育成ゲーム単体としての大きなブームこそ発生してはいません。
しかし、前述の『プリンセスメーカー』シリーズやコナミの『ときめきメモリアル』シリーズなどの人気タイトルは続編が出続けるなど、一定の地位を保ち続けています。
また、ゲーム内のモードの1つとしての“育成ゲーム”は多くのタイトルで取り入れられており、『実況パワフルプロ野球』シリーズにおけるサクセスモードは有名です。

 

スマホゲームへの進出で新たなスタイルが誕生

スマートフォンの普及に伴い、さまざまなジャンルのゲームアプリが配信されるようになりました。
これにより、スマホ用の育成ゲームも配信されるようになっており、バンダイナムコエンターテインメントが2018年4月24日にサービスを開始したenza用タイトル『アイドルマスター シャイニーカラーズ』や『ウマ娘』などの大ヒットタイトルも。また、スマホ用育成ゲームの登場からしばらくして、育成ゲームにおいて“放置系”という新たなスタイルも登場しています。

放置系の育成ゲームは、ユーザーが操作を行うのではなく、ゲーム画面を一定時間放置することによってゲームの状況が変化するというスタイル。

育成ゲームの歴史は意外と新しく、また“育成そのものや育成過程に主眼を置く”という定義から意外とタイトル数は少ないジャンルです。
現在では1タイトルのボリュームも増えてきたことで、ゲームモードの1つとして“育成ゲーム”を楽しめることも少なくはありません。
一方で、スマホゲームへの進出に伴い、“放置系”という新たなスタイルが登場するなど、育成ゲームの在り方も変化しています。
プレイする際にはタイトルごとの重視しているポイントについて注目してみるのも面白いかもしれません。