歴史

PC-8801版のカセットテープ媒体の時代、1982年4月に光栄マイコンシステムが発売した『ナイトライフ』、こちらが一般的にはアダルトゲームの元祖と言われています。
ゲーム内容は夜の夫婦生活をサポートするための「ユーティリティソフト」という位置づけで、安全日の計算や最適な成功体位の算出とか、射精に至るまでの時間や体位を記録する機能などなど、普通のゲームとはちょっと違います。

これで、Hな気分になって抜けるかは疑問ですけど・・・。

 

 

ナイトライフ発売後、多くのメーカーがアダルトゲームにビジネスチャンスを感じて、次々と追従していきました。
光栄マイコンシステムやボンバーマンや桃太郎電鉄で有名なハドソン以外にも、九十九電機、PSK、CSK、エニックス(現スクウェア・エニックス)、ポニカ(現ポニーキャニオン)、アスキー・・・と、今となってはコンシューマーもしくは全く別ジャンルで活躍する会社ばかりです。
1985年にJASTが「天使たちの午後」が発売され、この作品が現在の美少女ゲームの始祖に当たるのではないかと思います。
1980年後半になってくるとアリスソフトのブランドを持つチャンピオンソフトや、有限会社きらら(現F&C)、同級生などで後に一時代を築くエルフが登場してきています。
この3社が、1989年に革命を起こす3作品を発売します。

 

ランス 〜光をもとめて〜

2018年に「Rance X -決戦-」が発売されて長寿シリーズのランス自体は知っている方は多いと思いますけど、ランスの初代は1989年7月に発売されていたのです。
同時にアリスソフトのデビュー作品となりますが、30年近くの長寿タイトルになるとはこの当時誰が予想したのでしょう・・・。
ジャンルはロールプレイングですが、アドベンチャー要素の方が強かったようです。

 

ドラゴンナイト

後に一時代を築くこととなるエルフが1989年11月にドラゴンナイトを発売します。
ウィザードリィ風の3Dダンジョンのゲーム性で諸説ではエロゲー初の10万本超えは、ドラゴンナイトと言われています。
PCエンジンにも移植されているので、知っている人も多いと思います。
1980年代はエロゲーは一般PCゲーマーからはあまり良い目では見られてはいなかったのですが、このドラゴンナイトの登場でエロゲーが認められるきっかけになったと思います。

 

きゃんきゃんバニー

「きゃる〜ん」という口癖で、後の看板タイトルになるカクテルソフトのデビュー作、きゃんきゃんバニーです。
1989年8月に発売されています。
好美昭博氏の原画や情報誌の宣伝効果もあって、デビュー作にも関わらず大人気だったそうです。
これによって、美女で抜ける!と認知されたのでした。
一応好感度アップのアイテムを購入することは出来るのですが、本作品の女性はHな女性が多くて、簡単に女の子の部屋に乗り込むことが出来てしまう中々無茶ストーリーでした。

ただ、この簡単に裸のビジュアルが観れるのがよかったのです♪

初期のテキストベースはさておき当時のアダルトゲームは、ストーリー性は当然のことながら今と比べるとかなり見劣りするものというか、やはりアダルトゲームなので「ナンパ」や「欲求に対して直球」な作品がベースになります。

 

時代の流れ

この時代の性的描写は共通ガイドラインとなるソフ倫は存在していなくて、そもそもアダルトゲーム自体が特殊な再生媒体として、ほぼ無視もしくは無名の状態であったため、各メーカーの裁量に任されており、モザイク処理が無い作品またはコマンドで見れる状態のあるゲームが多数存在しました。
今では考えられない、スゴイ時代だったんですね。
まさに、何でもありの名作も多かったのです☆彡
しかし、1986年に刑法117条の強姦罪からタイトルを取った「177」という作品が国会で取り上げられたり、1988年に埼玉連続誘拐殺人事件などで、端を発した有害コミック騒動によって徐々に業界への批判が増し始めました。
そして後に歴史を名を残す事件、沙織事件が起こり、アダルトゲーム業界に大きな衝撃を与えた黎明期にはいります。

 

ソフ倫の誕生

1991年アダルトゲーム業界で大きな事件が起きます。
それは沙織事件と呼ばれる出来事です。
当時中学生が「沙織 -美少女達の館-」というゲームを万引きして処分を受けたのですが、本来はそこで終わるべきはずであったこの出来事が、アダルトメーカーにまで矛先が向けられる結果となって、発売元だけでなく家電販売店を含む4か所に家宅捜索を受け、当時のジャストの社長やキララの配送室長が猥褻図画販売目的所持で逮捕される事態に。

この事件の影響でビジュアルアーツ傘下のブランドであるボンびぃボンボン!(朧月都市などを発売)から発売されたばかりの『しぇいくしぇいく!』は、販売中止を余儀なくされました。

これまで業界には明確な規制は設けられておらず、各メーカーの倫理観に委ねられておりましたが、この事件がきっかけでコンピュータソフトウェア倫理機構(通称ソフ倫)が設立されたのです。

 

 

この頃人気だったのはエルフから1992年に発売された『同級生』では無いでしょうか。
10万本を超えるベストセラーになったこの作品は、シミュレーションゲームを取り入れたナンパゲームで、ただただHシーンがあるのではなく、ヒロインの個性に合わせた恋愛ドラマが描写されて好評を博しました。
これまで欲求に直球だったアダルトゲームと違って、現在の美少女ゲームに通じる恋愛ゲームの要素が斬新だったのですね。

家庭用ゲーム機では1994年に「ときめきメモリアル」という非アダルトの美少女ゲームが発売されブームになりました。

鬱ゲー(うつゲー)

鬱ゲーは、コンピュータゲーム(特に美少女ゲーム])におけるジャンルの一つで、展開もしくは結末に鬱になる要素が含まれているもので、ストーリー要素の強いエロゲーやRPGに多いです。

現実に辛い思いをしてる時に現実逃避でゲームプレイしていたら、病むので注意しましょう。

プレイ中、不幸な悲劇や救いようのない状態に陥って気が滅入る作品を指す俗語になります。
「泣きゲー」と呼ばれる悲劇的な展開をするジャンルと重複する部分もあれば、救いがなさすぎるシナリオやグロテスクで猟奇的な展開が含まれていたりそもそも内容が発狂していたり精神的に嫌な気分になる狂気を題材としたゲームもあります。
幸せなハッピーエンドも良いけれど、たまには鬱展開なエンドも見たい……。多くの作品に触れていると、後味が悪いとわかっていてもバッドエンドならではの魅力を感じることもあるかもしれません。

鬱になるエロゲー

「鬱になるエロゲー」・・・その名の通りエンディングを観た後には、どっぷりと気分が落ち込む後味のすこぶる悪いエロゲーのことです。
主人公の死、ヒロインの死、寝取られ展開、鬱展開などなど、プレイヤーの気を落とす鬱シナリオは、プレイ後に「なぜこんなゲームを選んでしまったんだろう?」と思うことも多いのですが、鮮明に記憶に残ってしまうとなかなか忘れることが出来ず、5年後10年後にはプレイしてよかったと思えてくるかもしれません。
・・・なぜなら、「鬱」シナリオは同時に心を「うつ」シナリオだからです!

『沙耶の唄』

2003年12月26日にアダルトゲームブランドのニトロプラスから発売されたアダルトゲーム。
医大生の主人公郁紀と謎の少女沙耶が織り成す純愛物のエロゲーである一方、グロテスクな描写を前面に押し出した作りから「グロゲー」の代名詞的な存在です。
脚本は虚淵玄の「鬱ゲー」。
衝撃的な問題作ながら、ニトロプラスとシナリオライターの虚淵玄氏を語る上で外せない作品となっていて、ファンも非常に多い作品。

本作のシナリオを担当した虚淵氏が後に脚本を担当したテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』がヒットした際には、本作についても再評価されて注目が集まり、新作ゲーム1本分程度の売り上げがあったそうです。

 

内容


主人公の匂坂 郁紀(さきさか ふみのり)は、交通事故の後遺症の知覚障害により「世界が狂って見える」ようになり、風景や人物が不気味な肉塊のような姿形で見えるようになってしまう。そうしたある日、匂坂の前に沙耶という謎の少女が現れる。沙耶だけはなぜか普通の人間に見え、肉塊のような姿にしか見えない友人たちと違い、触れたときに温かみを感じることもできた。
実は、沙耶の正体は異世界の高度知性体であり、「グロ肉」な容姿。好物は生肉。人間は好物。カニバリズム描写多数だが、沙耶と郁紀の純愛を描いたストーリー。

さよならを教えて 〜comment te dire adieu〜

鬱ゲーマーにとっては有名過ぎる作品。
2001年3月2日にCRAFTWORKから発売された、アドベンチャーノベル形式のアダルトゲームで、狂気を題材としたゲーム史上最強最悪の鬱ゲーといわれていて、容赦の無いエログロシーンが満載。
発売前の公式デモやパッケージには「現実と虚構の区別がつかない・生きているのが辛い・犯罪行為をする予定がある・何かにすがりたい・殺人癖があるなどに当てはまる場合は購入を遠慮して欲しい」との注意書きがされているのが怖いです。
ヒロインが手足をもがれ達磨にされるなど残酷なシーンが非常に多いです。精神疾患を煩う主人公の妄想オチという救われない壮絶な内容。

 

内容


ある日、主人公は、美しい天使が異形の怪物に蹂躙されるという奇妙な夢を見る。
彼が校内の保健医にその夢の相談をしていた時、一人の少女が保健室を訪れる。主人公の見た彼女の容姿は、夢の中の天使に酷似していた。
主人公は教育実習生としてヒロイン達と親しくなりながら、奇妙な夢の真相を探る。しかし実際にはそれらは全て主人公の妄想である。主人公は教育実習生ではなく、精神疾患で病院に入院している患者であり、主人公の視点から学校とされる舞台は、実際には主人公が入院している病院である。ヒロインたちのほとんどは実在せず、主人公の妄想上の存在である。ゲームは、主人公の視点に立ち、日毎に選択した何人かのヒロインと対話を行うことで進行するが、ストーリーが進むと共に主人公の異常さが明らかになっていく。


 

あまりに救いようがなく、かつ斜め上なエンディングは未だに語り草になっていて、ネット界隈では『終ノ空』『ジサツのための101の方法』に並ぶ、『三大電波ゲーム』の一つとされています。その強烈な内容に衝撃を受けたプレイヤーは多く、今なお

SCHOOL DAYS

2005年4月28日にOverflowから販売されたアダルトゲームで、通称「スクイズ」。
アダルトゲームとしては非常に珍しいフルアニメーションであるという事が、発売前から注目されていました。
学園を舞台にした普通のラブコメシチュエーションかと思いきや、話しが進むにつれて主人公を巡ってドロドロの愛憎劇が展開され、「学園昼ドラもの」といえるほどの展開に。
中でも語り草になったのは、主要人物の伊藤誠、西園寺世界、桂言葉のいずれかが凄惨な最期を遂げる3種類のワーストエンドではあまりにも有名。
ある程度まで話を進めると表示される1つか2つの選択肢の選び方次第(どれも選ばないという方法もある)で、物語が分岐していきます。

選択肢によるヒロインの好感度の上下は、視認できるゲージとして画面内に存在はしているものの、それが物語内で唐突に影響を及ぼすわけではありません。

リメイク版『School Days HQ』が2010年10月8日に発売されています。
グロ表現が苦手な人は注意が必要です。

 

 

あらすじ


主人公、伊藤誠は登校中の電車で出会う隣のクラスの桂言葉のことが気になっていた。
そんな彼は、携帯電話の待ち受けを好きな人にして3週間バレなければ恋が成就するというおまじないをやってみることにした。
しかしながら、わずか1日で隣の席の西園寺世界に待ち受け画面を見られてしまう。
そのお詫びという名目で、世界が2人の間を取り持つところから物語は始まる。

 


 

 

アニメ版にて数々の名シーンと名台詞と「誠死ね」「中に誰もいませんよ」の単語を生み出したクズ系浮気ギャルゲー作品。
『School Days』アニメ版はトラウマです。
アニメ版はゲームのやばいところ全部抜き取ったみたいな作品になっています。

 

鬱だけ体感したい人はアニメ版をぜひ。

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